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コロナ禍で注目!動画をつかった介護・福祉の仕事のPR事例(withコロナ時代の介護・福祉事業者の人事戦略⑤)

2020/08/26

■コロナ過で注目される採用動画

コロナウイルスの感染防止の観点から、採用活動のオンライン化が一気に加速し、今では採用活動のオンライン化というのは、新しい常識となりました。

企業側・求職者側ともに、採用活動において「オンラインで出来る部分は、オンラインで」という認識は、今後コロナウイルスの感染が一定落ち着いたとしても、企業・求職者側双方に定着していき、オンラインでの採用PRに注力している企業とそうでない企業において差が出てくることが予測されます。

介護・福祉業界では、感染時に重篤リスクの高い利用者を守るため、外部からの来訪を制限している事業者も少なくありません。その結果、以前のように興味を持ってくれた求職者に実際に足を運んでもらうことが難しく、なかなか事業所の様子や魅力をPRすることができません。

そんな中で、動画コンテンツを活用することで、求職者に自社の特徴や魅力をPRしようとする介護・福祉事業者も増えてきています。実際に足を運んでのリアルな体験には劣ってしまう部分もありますが、自社の想いやらしさを動画を使って届けることで、好感・関心を持ってもらい、「もう少し話を聞いてみたい、調べてみたいな」と思ってもらえるきっかけになります。

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コロナ禍で求職者との出会いの場が限られているからこそ、なかなか直接現場に足を運んでもらうことが難しい状況だからこそ、介護・福祉事業者は、求職者にまずはライトに関心を持ってもらう「入口」としての採用動画PRが有効ではないでしょうか。

■介護・福祉業界の動画PRのポイント(事例紹介)

では、介護・福祉業界で動画を活用したPRはどのようにしていくとよいのでしょうか?

様々な工夫をされている法人様の採用動画を掲載させて頂いています。

①人・仕事・職場を届けるイメージムービー

社会福祉法人愛生会

保育・介護・障害者支援…。実際の職場の風景を交えながら、職員の声を通して、法人の想いや姿勢、仕事の魅力を届けています。リアルな職場とそこで働く・利用する方々の表情を映し出すことで、どのような職場でどのような仕事をし、どのような人と向き合うのかということをイメージすることが出来ます。

元気グループ

働く職員の1日の始まりから、職場での働く様子を追ったドキュメンタリー動画です。仕事のやりがい、働く職員のリアルな想い・考えが伝わることで、求職者に仕事の魅力や働いたときのイメージを深めることができます。

このようなイメージムービーは、文字・テキストでの情報に比べて、動画を見た人の感性・感情に響くことができ、よい印象を持ってもらうことが可能です。事例の動画は、プロに依頼をしてしっかりと作りこんだ質の高い内容ですが、自作の場合も、実際の生の仕事風景、働く人の表情が届くイメージを盛り込むことで、自社らしさが伝わる内容になるかと思います。

②1日の仕事のルーティン系の動画

京都清水メディケアシステム

職員の出勤から退社まで、ある職員の早番の業務に密着した動画です。ルーティン動画は、仕事をしているイメージがつきやすく、未経験者には「介護士として働くイメージ」経験者には「その法人で働くイメージ」を伝えることができます。

こちらの事例の動画では、動画の合間に「介護士になったきっかけ」や「京都清水メディケアシステム様のいいところは」などの職員の想いや考えも伝えています。

ルーティン動画を作るときは、「ターゲット目線でつくる」ということが重要です!経験者に見てもらいたいのか?未経験者にみてもらいたいのか?といった視聴するターゲットを決めることで、動画内での自社のPRポイントや説明する内容がより求職者に響くものになると思います。

③座談会動画

社会福祉法人樹の里

施設内の様々な役職・部署の方が集まり、座談会形式で本音で語り合う動画です。法人の雰囲気や魅力を様々な視点で知ることができます。

またインタビューではなく職員同士が語り合うことで、語り手も話やすく本音や良い話が出てくることも期待できます。求職者にとっては職員同士の雰囲気を感じてもらうこともできるのも座談会動画の良さだと思います。

④ユニークな形で会社紹介

株式会社愛ネット

「うちのオカンが好きな会社があるけど、名前を忘れてしまったらしくて…」

「それじゃあ、オカンの好きな会社一緒に考えてあげる」

あの有名漫才のパロディで法人紹介をされています。変化球な動画ですが、ついつい最後まで見てしまい、見終わったときには法人への理解が深まったり、好きになっていたりしてしまう人も多そうです。また、このようなユニークな動画を会社紹介に用いることで、自由で楽しそうな社風も届けられます。

スタンダードに想いを届けるという形ももちろん効果的ですが、「見てもらう」「楽しんでもらう」ことを意識して、動画を作成することで結果的に他社との差別化にもつながることが期待できます。

介護・福祉事業者の皆様においては、ぜひ、今一度採用活動を見つめなおし、自社にマッチした人材採用につながる戦略的な採用活動を進めていただきたいと思います。

■動画制作のポイントまとめ

いくつかの動画も紹介しながら、PR動画制作のポイントをご紹介してきましたが、最後に制作の際のポイントを紹介します。

①ターゲットと目的を明確にする

採用活動全般に共通して言えることですが、「誰に何を届けたいか」ということが曖昧なままでは、結果的に誰にも何も届かないものになってしまいがちです。動画制作においても、「誰に見てほしいか」「見た人に何を感じてもらい、次に何をしてほしいか」というゴールイメージを予め持ち、どのような動画を作成すべきかを検討することが大切です。

②たくさん伝えようとしすぎない!短く要点を絞る!

動画はユーザーにとって非常に気軽に活用できるコンテンツです。いつでも見れる気軽さがある一方で、いつでも見ることをやめることもできます。「せっかくだからたくさんのことを伝えたい」と情報を詰め込みすぎると、動画は長時間となり、視聴者に飽きられ、途中で視聴をやめてしまう原因になります。採用での動画活用は、動画ですべてを届けようとする必要はありません。「次のプロセスにつなげるために、何を知ってもらう/見てもらうことが有効か」ということを考え、ポイントを絞って短く届けることが重要です。

③「リアル」を届ける工夫をする。

テキストよりも写真、写真よりも動画の方が、よりリアルな情報を届けることが可能です。施設見学や職員との対面での接点が難しい現在の状況だからこそ、動画を通して職場の「リアル」を届けることが、求職者の関心を高めていくことになります。準備されたインタビュー動画もよいですが、日常の一コマや、社員や利用者の何気ない素の表情などを盛り込むことで、働くイメージが深まるようにしていくことも、重要と言えるでしょう。

動画づくりは難しそう…。コストがかかりそう…。効果があるのか分からない。

そんな思いから、なかなか制作に踏み切れない方も多いかと思います。しかし、コロナウイルスの影響で、採用市場が急速にオンライン化する中では、今まで以上に動画を通してオンラインで自社の魅力を届けることの重要性が高まっています。

まずは簡単なものからでも構いません。自社の魅力・自社らしさが届く動画を作成し、オンラインでより多くの人に届けることを意識し、求職者との出会いのきっかけとしてもらえればと思います。

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実際に動画の制作を行うHonmono協会の代表理事三井所さんより、採用活動の成果につながる動画制作のポイントを語って頂きました!そこまでお話いただいていいの?と不安になるくらい、具体的にお話を頂いております。是非ご覧くださいませ。

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【この記事を書いた人】

野沢 悠介 株式会社Blanket取締役

1983年生まれ。東京都出身。立教大学コミュニティ福祉学部卒。ワークショップデザイナー。2006年株式会社ベネッセスタイルケアに新卒入社し、採用担当・新卒採用チームリーダー・人財開発部長などを担当。介護・福祉領域の人材採用・人材開発が専門。2017年に参加して株式会社Join for Kaigo(現 Blanket)取締役に就任。介護・福祉事業者の採用・人事支援や、採用力向上のためのプログラム開発などを中心に「いきいき働くことができる職場づくり」を進める。